「Challenge to Cannes 2014 カンヌ映画祭参加報告会!!」簡易レポート

8/11(月)にポレポレ東中野で行われた「Challenge to Cannes 2014 カンヌ映画祭参加報告会!!」に行ってきました。
各監督から面白い発言などが飛び出していたのですが、書くと差し支えもあると思うので、
主に「今後、海外に出資を求めたい日本の映画関係者」に参考になりそうな情報を記載します。

1、シナリオ
日本の映画学校だと「出来るだけト書きを短くする」ように教えられる。
海外の人にシナリオを読んでもらう場合には、出来るだけ詳細に記載して、
イメージを喚起させる必要がある。

2、宣伝素材
最近だとDVDなどは持ち歩かず、vimeoなどに宣伝画像をアップしパスワードをかけて、
そのアドレスを教えて見てもらうのが主流である。
(新しいノートPCだと、DVD読み取り部分がないものも多い)

3、企画書のフォーマット
海外と日本では全然違う。
日本:いかに商売になるかを出資者に喚起させる必要がある(原作の販売部数や主演の情報)
海外:映画の出来上がりイメージを出資者に喚起させる必要がある(写真や短い動画)

4、予算
海外だと、インディペンデントでも1億円以上の予算で映画を作る。
翻って言えば、国の助成金を取るためには、1億円を越えないと助成金対象外になることが多い。
従って予算を作成する際には、「スタッフ・機材の正規の値段」をはめ込む必要あり。
⇒予算を1000万円以下で書いている映画だと、
 関係者に「伯父さんに聞けば?」(そんな低予算であれば身内にお願いしてお金を集めたら?)
 と言われることが複数あった。

5、監督の映画制作本数
長編1作目、2作目限定で助成金を出す仕組みが、海外には数多くある。
従って、海外を見据えている監督は、むやみに長編映画を制作せず、よく考えて制作した方がいい。
⇒長編には商業も自主の区分けはない。
ベネチアでは2000万円を出して、1本目の映画を撮らせる企画があるらしい。

以上です。

実際の海外の映画の企画書や、長編1作目、2作目限定の助成金募集なども
紹介したかったのですが、検索で調べ切れませんでした。
もし、ご存じの方がいらっしゃいましたら、リンク先などをお教えいただければ幸いです。